雨降る日のキセキ
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“今日、大丈夫だった?”
昨日の夜に受け取った千隼くんからの連絡。
きっと赤坂くんの件を心配して連絡してくれたんだろう。
それは分かっていたけど、なんとなく連絡を取り合いたい気分じゃなくて無視してしまった。
「…せっかく心配してくれてるのにダメだなぁ…私…」
“俺が突き飛ばさなければ兄貴は今でも生きてたんだよ”
千隼くんの震えた言葉が何度も何度も流れてくる。
朝陽くんへの思いは断ち切ったつもりだった。
でも、防げた事故だと知ってしまってからは、断ち切ったはずの想いが溢れかえってくるんだ。
今ごろ朝陽くんは大学生。
甲子園に出ていたかもしれない。
プロ野球選手になっているのかもしれない。
私が大好きだった、優しくて頼れる朝陽くんは今でもどこかで野球をしているかもしれない。
千隼くんが突き飛ばしさえしなければ。