雨降る日のキセキ
―ガンッ!!


外側からドアを蹴り上げる音がし、狭いトイレが静寂に包まれる。


「ちょっと黙ろうか。酷い目に遭いたくないでしょ?」 


「黙っても酷い目に遭わせるつもりなのにひどーい」


私…何…されるの…?


「開けてよ…っ。もう千隼くんと仲良くしないから…っ」


「でも千隼くんはあんたに喋りかけるでしょ?」


「そんな…」


じゃあどうすればいいの…?


揺すっても揺すってもドアは動かない。


「華ー、準備できたよーん」


…なに…?


何されるの…?


「じゃあさっさとやっちゃって。この女うるさい」


「やだ…!!やめてよっ!お願い…!!」


ドンドンドン!!とドアを叩いても華は何も言ってくれなかった。


そして。


ジャバーーンッ!


「きゃあっ!!」


バケツ一杯の冷たい水が勢いよく直撃した。
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