友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
「この学校の生徒なら、ここにくることの意味くらい…わかってるよな?」


そう言って、わたしに詰め寄る不良たち。


こんなに天気もいいのに、屋上にだれもいないのが不思議だった。

だけどそれは、みんなここに寄りつかなかっただけ。


ベンチだけでなく、この屋上自体が不良たちのテリトリーだったから。


だれかに教えてもらっていれば、わたしだって近づこうとはしなかっただろうけど、そうとは知らずにここへきてしまったのだ。



「ごめんなさい。…なにも知らなくてっ」


わたしはすぐさま荷物をまとめると、ベンチから立ってその場を去ろうとした。


――しかし。


「ちょっと待てよ」


不良たちの横を通り過ぎようとしたときに、そのうちの1人に腕をつかまれた。


その拍子に、食べかけていた練乳クリームパンが地面に落ちる。
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