呪われた令嬢はヘルハウスに嫁ぎます!
リーファを思い出すと、二人でヘルハウスにいた時のことを思い出していた。
ロウがいなかった時にジュリアはリーファになりすまして迫ってきていた。
「……ジュリアだ。……白! いないのか!? 白!」
ジュリアはリーファに乗り移っていた。
乗り移って身体まで自由に動かしていたんだ。
ジュリアがリーファの身体に乗り移っていれば、何日かは身体がもつはずだ。
白はどこかにいただろうが、近くにいた為か、呼べばすぐにやってきた。
「白! ジュリアを呼んでこい! 急げ! お前ならすぐに呼んでこられる!」
白はブンブンと頷き、言われた通りにすぐに宵闇の街に向かい飛んでいった。
「……なにかいたのか?」
アーサー様は白が見えないせいか、俺が何に話していたのかわからない。
「ガイウス様、ジュリアさんならリーファ様に入れますか?」
「ロウがいなかった時に、ジュリアはリーファに乗り移って迫ってきていた。波長が合うとか言っていたんだ。ジュリアなら間違いなくリーファの身体に入れる。ヘルハウスに着くまでにジュリアに来てもらい、身体が朽ちるのを防ぐ。魂がない状態だと、4日も5日も持たん! だが、ジュリアが来てくればきっとヘルハウスまでリーファの身体は持つはずだ!」
このままリーファがいなくなるのは耐えられない。
ましてや、リーファはただ巻き込まれただけだ。
それなのに、犠牲になるのがリーファだなんて納得がいかない。
ひたすら走り、アーサー様の馬車置き場に着くと、管理しているものがすぐに馬車の準備を始めてくれた。
「リーファ……」
「触らないでいただきたい。リーファは俺のものです」
馬車を待っているほんの少しの時間だが、アーサー様はリーファを心配し、頭を撫でようと手を伸ばしてきた。
おそらく、アーサー様はリーファのことが本当に好きなのだろう。
魅了がかかる前に、アーサー様はリーファを見初めてしまっていたのだ。
キャシー嬢はそれを気付かずに、魅了のせいだけだと思っていたようだが違う。
だが、リーファに触れられるのが堪らなく嫌で、アーサー様の手が届かないようにリーファを隠すように離した。
「アーサー様、リーファがあなたの元にいて俺が心穏やかだと思いましたか?」
「……だが、ガイウスは父上に頼まれたから結婚したのではないのか?」
「違います。リーファだから結婚しました。俺はリーファを愛しているのです。……ついでに言うともう呪いは解けています。俺が、アーサー様が飲んだお茶と同じものを飲みました」
「……っ!! それはリーファと……!」
「逃げてから城に来るまで何日あったと思いますか? その間何もしなかったと思いますか?」
アーサー様は言葉の意味を察し奥歯を噛みしめて青くなる。
アーサー様にとったら、いつか本当にリーファと交わろうとしていたのが、俺にかすめ取られた気分なのかもしれない。
そして、あっという間に馬車の準備が整い、リーファを抱きかかえたまま乗り込む。
「アーサー様、馬車の出してくださって感謝いたします」
「いいんだ……リーファのためだ」
アーサー様に見送られながら、ロウが御者席から「しっかりとつかまっていてください!」と言い、手綱の音が響く。馬に強化魔法もかけているから、普通の馬車よりもずっと速い。
荒々しく走る馬車の中で、腕の中に抱きとめているリーファは陶器のように白く生気は無い。
「ガイウス様……もしヘルハウスにリーファ様がいなかったら……」
「リーファがいるのはヘルハウスだ。絶対にあの邸にいる」
もしヘルハウスにいなかった時のことも考えてロウは、他の策も練るべきと思うのだろうが、リーファが帰りたいと思っていたのはヘルハウスだけだ。
実家にも帰りたいなど思ってもなかった。
「リーファ……」
呼んでも返事はないとわかっているのに、冷たく陶器のようになろうとしているリーファの名前を呼ばずにはいられなかった。
ロウがいなかった時にジュリアはリーファになりすまして迫ってきていた。
「……ジュリアだ。……白! いないのか!? 白!」
ジュリアはリーファに乗り移っていた。
乗り移って身体まで自由に動かしていたんだ。
ジュリアがリーファの身体に乗り移っていれば、何日かは身体がもつはずだ。
白はどこかにいただろうが、近くにいた為か、呼べばすぐにやってきた。
「白! ジュリアを呼んでこい! 急げ! お前ならすぐに呼んでこられる!」
白はブンブンと頷き、言われた通りにすぐに宵闇の街に向かい飛んでいった。
「……なにかいたのか?」
アーサー様は白が見えないせいか、俺が何に話していたのかわからない。
「ガイウス様、ジュリアさんならリーファ様に入れますか?」
「ロウがいなかった時に、ジュリアはリーファに乗り移って迫ってきていた。波長が合うとか言っていたんだ。ジュリアなら間違いなくリーファの身体に入れる。ヘルハウスに着くまでにジュリアに来てもらい、身体が朽ちるのを防ぐ。魂がない状態だと、4日も5日も持たん! だが、ジュリアが来てくればきっとヘルハウスまでリーファの身体は持つはずだ!」
このままリーファがいなくなるのは耐えられない。
ましてや、リーファはただ巻き込まれただけだ。
それなのに、犠牲になるのがリーファだなんて納得がいかない。
ひたすら走り、アーサー様の馬車置き場に着くと、管理しているものがすぐに馬車の準備を始めてくれた。
「リーファ……」
「触らないでいただきたい。リーファは俺のものです」
馬車を待っているほんの少しの時間だが、アーサー様はリーファを心配し、頭を撫でようと手を伸ばしてきた。
おそらく、アーサー様はリーファのことが本当に好きなのだろう。
魅了がかかる前に、アーサー様はリーファを見初めてしまっていたのだ。
キャシー嬢はそれを気付かずに、魅了のせいだけだと思っていたようだが違う。
だが、リーファに触れられるのが堪らなく嫌で、アーサー様の手が届かないようにリーファを隠すように離した。
「アーサー様、リーファがあなたの元にいて俺が心穏やかだと思いましたか?」
「……だが、ガイウスは父上に頼まれたから結婚したのではないのか?」
「違います。リーファだから結婚しました。俺はリーファを愛しているのです。……ついでに言うともう呪いは解けています。俺が、アーサー様が飲んだお茶と同じものを飲みました」
「……っ!! それはリーファと……!」
「逃げてから城に来るまで何日あったと思いますか? その間何もしなかったと思いますか?」
アーサー様は言葉の意味を察し奥歯を噛みしめて青くなる。
アーサー様にとったら、いつか本当にリーファと交わろうとしていたのが、俺にかすめ取られた気分なのかもしれない。
そして、あっという間に馬車の準備が整い、リーファを抱きかかえたまま乗り込む。
「アーサー様、馬車の出してくださって感謝いたします」
「いいんだ……リーファのためだ」
アーサー様に見送られながら、ロウが御者席から「しっかりとつかまっていてください!」と言い、手綱の音が響く。馬に強化魔法もかけているから、普通の馬車よりもずっと速い。
荒々しく走る馬車の中で、腕の中に抱きとめているリーファは陶器のように白く生気は無い。
「ガイウス様……もしヘルハウスにリーファ様がいなかったら……」
「リーファがいるのはヘルハウスだ。絶対にあの邸にいる」
もしヘルハウスにいなかった時のことも考えてロウは、他の策も練るべきと思うのだろうが、リーファが帰りたいと思っていたのはヘルハウスだけだ。
実家にも帰りたいなど思ってもなかった。
「リーファ……」
呼んでも返事はないとわかっているのに、冷たく陶器のようになろうとしているリーファの名前を呼ばずにはいられなかった。