黎明の剣
去ったじじいを恨めしく思いながらも頭をさすり、丸太に座って周囲を見渡す。


わざとらしい笑顔で会話しているのが半数。


死ぬとわかっているのだから、至極当然の事と言えるだろう。


後の半数は悲痛な顔か無言で食事をしている。


俺は無言の部類だった。元々感情を出すことなど得意じゃない。



「はぁ」


木の棒とマントを代用して作った簡易テントは8つほどあり、均等にひし形になるように並べてある。



ひし形に並べてあるのは敵に見つかった時四方からくる敵兵に殺されないよう東西南北に散る為だだ。


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