ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
やっぱり何もしないのは落ち着かないので、夜ごはんを作ることに。
いま食べ終えて食器を洗っているところ。
ソファに座ってる未紘くんが、じっとわたしのほうを見てる。
「久しぶりに家に帰ってどうだった?」
「お姉ちゃんや妹とたくさん話ができて楽しかったですっ」
「……湖依が楽しかったならいいけど。俺は寂しくて死ぬかと思った」
さっきから未紘くんの寂しかったアピールが炸裂してて困ってます。
何かと理由をつけて甘えてこようとしてるのバレバレですよ。
「帰るのが遅くなっちゃったのは理由があって」
「どんな理由? 俺より大切なの?」
「道に迷ってる人がいて、案内していたら遅くなっちゃいました」
「湖依ってほんと人がいいよね。んで、それは俺より大切なの?」
「うぬ……それは同じ天秤にかけるの難しいです」