俺の側にずっといろ、生涯お前を守る
第一章 彼はボディーガード
「ああっ、んん ん」

私、キスされてる。

どうしよう、彼の舌が絡んで気持ちいい。

彼の唇が首筋に触れて、すごく感じてる私。

はじめてなのに、彼は恋人でもない男性。

彼の手が胸に触れて、私は仰け反った。

私の身体、どうなっちゃってるの。

足をもぞもぞしてると彼は私の太腿に手を伸ばした。

経験はないけど、知識は充分にある。

これから何がどうなっていくのか、想像はつく。

私は三十八歳、なんでこの歳まで経験がないかって、私の父は小出ホールディングス社長小出健太郎、過保護どこじゃないくらいの過保護。

母は私が幼き頃に病気で亡くなった。

私を男手一つで育ててくれた。

三十八歳になったのにいつまでも子供扱いで、溺愛が止まらない。

父親からの溺愛ってどうなのか。

早く子離れしてほしい。

当然のごとく、一人暮らしなど出来るはずもなく、彼だっていない。

デートはもちろんだが、女の子の友達とだって出かけられない。

そんな私が今、まさにはじめてを経験しようとしている。

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