ある日、マンガ家が落ちていて
「告白しようかな、って思いつめてた矢先、私の友達とくっついちゃいました」
「そうでしたか。すみません。つまらないことを」
「いいんです。もう終わったことですから。でも、私とつるんでくれたのは、その私の友人目当てだったとわかった時はかなりへこみました。笑顔が素敵な人だったんですが、私に見せてくれた笑顔も、友人の方に向いていたんだなあって思うと…つらくて」
言っていて、当時の痛みがよみがえるような感覚があった。もうすっかり忘れてしまったかと思っていた恋の痛手。思い出すと、こんなに鮮やかに蘇るんだ、と発見した。
「そう…かな。大杉さんに向けられた笑顔は、大杉さんのものでいいんじゃないですか。その先輩も、大杉さんといて楽しかったんでしょう。じゃないとそんなに頻繁に一緒に飲みに行ったりしませんよ。大杉さんのご友人に恋心は持ってたかもしれないけど、だからって大杉さんの魅力をわかっていなかった、ってことはないんじゃないかな」
一生懸命、励まそうとしてくれるのが嬉しかった。
「ありがとうございます。でも、やっぱり、男性って可愛くてふわっとした、もろ女の子っていうタイプが好きなんでしょうね。私の友人もそういうタイプで。ああ、わかりやすく女の子やるのって大事なんだな、と思いました。遅かったですけどね」
笹岡が腑に落ちない、といった顔をして言った。
「大杉さんのどこが、可愛くてふわっとしてないって言うんですか」
「え?えっとだから」
「大杉さんは、充分、女の子らしいです。美味しい料理が作れるし、今着てるワンピースだってすごく似合ってて可愛い。もろ女の子って感じなのに、自覚ないんですね」
「笹岡さん、そんなに頑張って励ましてくれなくても」
「励ましとかじゃなくて、大杉さんは可愛くて優しい。何より一緒にいて楽しい。最高です」
一気呵成に言われて、あゆみは呆然とした。
笹岡は、そんなあゆみの反応を見て、自分が何を言ったかを理解したようだった。あくまで僕の意見ですけど、と言って俯いてしまう。耳が、真っ赤だ。
笹岡の照れが、あゆみに伝染したようで、あゆみも顔を赤らめた。
とりつくろうように言葉を探す。
「そ、そんな事言って、笹岡さんだって人気商売だし。可愛い女の子と出会うチャンスがあるでしょう。ファンで可愛い子だってたくさんいるでしょうし」
「そうでしたか。すみません。つまらないことを」
「いいんです。もう終わったことですから。でも、私とつるんでくれたのは、その私の友人目当てだったとわかった時はかなりへこみました。笑顔が素敵な人だったんですが、私に見せてくれた笑顔も、友人の方に向いていたんだなあって思うと…つらくて」
言っていて、当時の痛みがよみがえるような感覚があった。もうすっかり忘れてしまったかと思っていた恋の痛手。思い出すと、こんなに鮮やかに蘇るんだ、と発見した。
「そう…かな。大杉さんに向けられた笑顔は、大杉さんのものでいいんじゃないですか。その先輩も、大杉さんといて楽しかったんでしょう。じゃないとそんなに頻繁に一緒に飲みに行ったりしませんよ。大杉さんのご友人に恋心は持ってたかもしれないけど、だからって大杉さんの魅力をわかっていなかった、ってことはないんじゃないかな」
一生懸命、励まそうとしてくれるのが嬉しかった。
「ありがとうございます。でも、やっぱり、男性って可愛くてふわっとした、もろ女の子っていうタイプが好きなんでしょうね。私の友人もそういうタイプで。ああ、わかりやすく女の子やるのって大事なんだな、と思いました。遅かったですけどね」
笹岡が腑に落ちない、といった顔をして言った。
「大杉さんのどこが、可愛くてふわっとしてないって言うんですか」
「え?えっとだから」
「大杉さんは、充分、女の子らしいです。美味しい料理が作れるし、今着てるワンピースだってすごく似合ってて可愛い。もろ女の子って感じなのに、自覚ないんですね」
「笹岡さん、そんなに頑張って励ましてくれなくても」
「励ましとかじゃなくて、大杉さんは可愛くて優しい。何より一緒にいて楽しい。最高です」
一気呵成に言われて、あゆみは呆然とした。
笹岡は、そんなあゆみの反応を見て、自分が何を言ったかを理解したようだった。あくまで僕の意見ですけど、と言って俯いてしまう。耳が、真っ赤だ。
笹岡の照れが、あゆみに伝染したようで、あゆみも顔を赤らめた。
とりつくろうように言葉を探す。
「そ、そんな事言って、笹岡さんだって人気商売だし。可愛い女の子と出会うチャンスがあるでしょう。ファンで可愛い子だってたくさんいるでしょうし」