絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
絶対にあの人と幸せになる。何があってもこの子を産んで、自分自身も健康であの人に会うんだ、と言ったこと。もう悲しい想いや苦しい過去を背負ってほしくない。一緒に未来を歩こうと決めたのだ。
今頃、きっと透夜も助けを待っている患者のためにがんばっているのだと想像する。すると、不思議なくらいに勇気が漲ってきた。
「もう少しですよー、大丈夫。ゆっくり息を吐いて、次の波に備えましょう」
朦朧と霞む景色の中、美澄はこれまで一緒に過ごして来た日々、そしてこれから彼とお腹の赤ちゃんと三人で過ごしていく日々を思い浮かべる。
愛しくて、愛しくて、涙がこぼれる。
やがて永遠と思われた時間の中で、ようやくゴールが見えてくる。
「赤ちゃんの頭が出ましたよ!」
看護師の声に、美澄は最後の勇気を振り絞った。
そして――産声が高らかに響きわたる。
「おめでとうございます。元気な女の子の赤ちゃんですよ」
息を切らしながらゆっくりと力を抜いて、それから腕にあたたかい生命の奇跡を抱く。
「かわいい……おさるさんみたい」
対面した途端、これまでのことが走馬燈のようによぎった。小さな手に指を伸ばすと、ぎゅうっと握りしめてくる。
「やっと会えたね。生まれてきてくれて、ありがとう……」
美澄の瞳から涙がこぼれていく。
透夜さん、私、ちゃんと生きてますよ。
この子も、元気いっぱいで生まれてきましたよ。
***
数時間後――。
透夜は無事にオペを終わらせると、分娩室へと急ぎ向かった。
息を切らして確かめに行ったときだった。いちだんと高らかな産声が響きわたった。
「おめでとうございます。元気な女の子の赤ちゃんですよ」
真っ赤な顔をして泣いている赤んぼうと、汗だくになりながら笑顔で赤んぼうに微笑みかけている美澄を見た瞬間、透夜はその場で立ち尽くし、自分でも気付かないうちに目からは涙があふれていた。
透夜は美澄の側に駆け寄り、彼女の手を握った。
「美澄……無事でよかった」
「透夜さん、駆けつけてくれたんですね」
「よく、がんばったな」
「本当に、よかった。間に合って……あの子が無事に生まれてきてくれて」
美澄は涙ぐみながらそう言い、赤んぼうのことばかりを見ている。
透夜は彼女の手をつよく握った。
「透夜さんも、オペ無事に終わったんですね」
今頃、きっと透夜も助けを待っている患者のためにがんばっているのだと想像する。すると、不思議なくらいに勇気が漲ってきた。
「もう少しですよー、大丈夫。ゆっくり息を吐いて、次の波に備えましょう」
朦朧と霞む景色の中、美澄はこれまで一緒に過ごして来た日々、そしてこれから彼とお腹の赤ちゃんと三人で過ごしていく日々を思い浮かべる。
愛しくて、愛しくて、涙がこぼれる。
やがて永遠と思われた時間の中で、ようやくゴールが見えてくる。
「赤ちゃんの頭が出ましたよ!」
看護師の声に、美澄は最後の勇気を振り絞った。
そして――産声が高らかに響きわたる。
「おめでとうございます。元気な女の子の赤ちゃんですよ」
息を切らしながらゆっくりと力を抜いて、それから腕にあたたかい生命の奇跡を抱く。
「かわいい……おさるさんみたい」
対面した途端、これまでのことが走馬燈のようによぎった。小さな手に指を伸ばすと、ぎゅうっと握りしめてくる。
「やっと会えたね。生まれてきてくれて、ありがとう……」
美澄の瞳から涙がこぼれていく。
透夜さん、私、ちゃんと生きてますよ。
この子も、元気いっぱいで生まれてきましたよ。
***
数時間後――。
透夜は無事にオペを終わらせると、分娩室へと急ぎ向かった。
息を切らして確かめに行ったときだった。いちだんと高らかな産声が響きわたった。
「おめでとうございます。元気な女の子の赤ちゃんですよ」
真っ赤な顔をして泣いている赤んぼうと、汗だくになりながら笑顔で赤んぼうに微笑みかけている美澄を見た瞬間、透夜はその場で立ち尽くし、自分でも気付かないうちに目からは涙があふれていた。
透夜は美澄の側に駆け寄り、彼女の手を握った。
「美澄……無事でよかった」
「透夜さん、駆けつけてくれたんですね」
「よく、がんばったな」
「本当に、よかった。間に合って……あの子が無事に生まれてきてくれて」
美澄は涙ぐみながらそう言い、赤んぼうのことばかりを見ている。
透夜は彼女の手をつよく握った。
「透夜さんも、オペ無事に終わったんですね」