絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
『医者って忙しい人間は性欲強いし、時間と場所さえあればどこでも……』
という服部のセリフまでが脳内に流れてきてしまう。
美澄はそれを慌てて打ち消した。それは人それぞれというもの。比べたことがないから美澄にはわからない。ただ、透夜がものすごく絶倫なことだけは身をもって体験している。
出逢ったころのクールな魔王は一体どこへいったのだろうか。いまや見る影もなし。彼の誘惑は極上に甘い。
「そ、そういうことを神聖な誓いのあとで言いますか」
「この一年バタバタしてたからな。そろそろおまえに構いたくなっただけだよ」
悪びれもせずに彼は言う。
「キスも一回誓ったくらいじゃ足りないっての」
ぐいぐいと迫ってくる夫に、美澄は気圧される。すっかり彼は愛妻家なのだった。
「も、もう、透夜さんってば、ちょっと落ち着きましょう」
「結婚式くらい浮かれてたって罰は当たらないだろ」
美澄が懸命に宥めようとするが、いよいよ歯止めが効かなくなってしまったらしい。さっそく透夜が顔を近づけてくる。
たしかに凛音のお世話に奔走した一年だった。子育ては本当に大変だ。小さなうちは感染症にかかりやすかったり熱を出しやすかったり。わからなことでうろたえては必死に過ごしてきたと思う。
保育士に復帰するなんてまだまだ考えられない。それに、透夜はいつでも忙しい。すれ違うこともしばしばある。溺愛モードが続いているとはいえ、ふたりきりの甘い時間はさほどとれていなかった。
美澄も透夜と同じ気持ちだ。愛している彼に身を預けて溺れたいときだってある。
「そこのラブラブな新婚夫婦~」
と、突然声をかけられて、美澄と透夜は揃って振り向いた。
「記念撮影するって」
薫子が手招きをしている。いつの間にかふたりの世界に入ってしまっていて、皆が集まっていることに気付かなかった。
凛音のことは薫子が柊と一緒にお世話をしてくれている。すっかり兄気分の柊を見ると微笑ましい。兄妹のようだ。
八重、それから春樹の姿が見えた。
「勝手に厳格そうなイメージでいたけど、なんか見る目が変わったというか……透夜さんが年をとったら、あんな感じになるんでしょうか」
そんなことを考えたら、美澄はまたドキドキしてきた。
「まあ、親子で不器用なところは似てるかもしれないな」
「え? 不器用? 器用の間違いでは……」
という服部のセリフまでが脳内に流れてきてしまう。
美澄はそれを慌てて打ち消した。それは人それぞれというもの。比べたことがないから美澄にはわからない。ただ、透夜がものすごく絶倫なことだけは身をもって体験している。
出逢ったころのクールな魔王は一体どこへいったのだろうか。いまや見る影もなし。彼の誘惑は極上に甘い。
「そ、そういうことを神聖な誓いのあとで言いますか」
「この一年バタバタしてたからな。そろそろおまえに構いたくなっただけだよ」
悪びれもせずに彼は言う。
「キスも一回誓ったくらいじゃ足りないっての」
ぐいぐいと迫ってくる夫に、美澄は気圧される。すっかり彼は愛妻家なのだった。
「も、もう、透夜さんってば、ちょっと落ち着きましょう」
「結婚式くらい浮かれてたって罰は当たらないだろ」
美澄が懸命に宥めようとするが、いよいよ歯止めが効かなくなってしまったらしい。さっそく透夜が顔を近づけてくる。
たしかに凛音のお世話に奔走した一年だった。子育ては本当に大変だ。小さなうちは感染症にかかりやすかったり熱を出しやすかったり。わからなことでうろたえては必死に過ごしてきたと思う。
保育士に復帰するなんてまだまだ考えられない。それに、透夜はいつでも忙しい。すれ違うこともしばしばある。溺愛モードが続いているとはいえ、ふたりきりの甘い時間はさほどとれていなかった。
美澄も透夜と同じ気持ちだ。愛している彼に身を預けて溺れたいときだってある。
「そこのラブラブな新婚夫婦~」
と、突然声をかけられて、美澄と透夜は揃って振り向いた。
「記念撮影するって」
薫子が手招きをしている。いつの間にかふたりの世界に入ってしまっていて、皆が集まっていることに気付かなかった。
凛音のことは薫子が柊と一緒にお世話をしてくれている。すっかり兄気分の柊を見ると微笑ましい。兄妹のようだ。
八重、それから春樹の姿が見えた。
「勝手に厳格そうなイメージでいたけど、なんか見る目が変わったというか……透夜さんが年をとったら、あんな感じになるんでしょうか」
そんなことを考えたら、美澄はまたドキドキしてきた。
「まあ、親子で不器用なところは似てるかもしれないな」
「え? 不器用? 器用の間違いでは……」