絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
「透夜さんって、子どもだけじゃなくて犬にもきらわれるんですね……何か、生命の危機みたいな、感じるものがあるんでしょうか」
「それを言うなよ。俺は救う側の医者だぞ。だから動物は嫌だったんだ」
彼は困ったようにリードを扱い、とうとう本音を漏らした。
形勢逆転と見て、美澄はスマホでその様子を撮影して笑うのだった。
その後も、色々な触れ合いコーナーや体験コーナーを回り、水族館のパンフレットを一部もらう。それから二人は水族館に入る前に近くのカフェで一休憩することにした。
「楽しかったですね。割と楽しめたんじゃないですか?」
道路に面したカウンター席に二人並んで、美澄はココアを、透夜はコーヒーを頼み、スマホの写真をお互いに見せ合う。
「おまえが楽しめたなら何よりだ」
透夜は先ほどのことには触れず、大人の顔をしてコーヒーを啜る。相変わらず絵になること、と美澄は彼のスタイルの良さに見入った。
八つ年が離れているのだし、やはりそのあたりは落ち着いていて当たり前なのかもしれないが、高校生のカップルのようにとは言わないから、もう少しだけ一緒にはしゃいでくれたらいいのに、と美澄は思った。
透夜は特別な趣味があるわけではないようだけれど、ただこちらに合わせるだけじゃなく、彼がしたいと思うことを一緒にしてみたいという気持ちになっていたのだ。
「水族館の方はどうします? 透夜さんが行きたいところに変更してもいいですよ」
「せっかく来たんだからいいよ。水族館。俺も見たいからな」
「ほんとですか? どこから見たいですか? 私、くらげのコーナーおすすめしますよ。あのなんともいえない脱力する感じが癒されます。あとは、定番の海底トンネルかな。時間が合えば、イルカのショーとか」
美澄が前のめりに尋ね、パンフレットを捲っていると、透夜がふっと笑みをこぼす。
またそんな顔をして、と非難するよりも先に、透夜の手が伸びてきて、美澄の頬を指でくすぐる。なんのきなしのスキンシップに、美澄はぽかんとしていたかもしれない。
(これはどういう意味? ペットがかわいくてなでなでしたくなるような感じ?)
時々、こんなふうに見守るような目をする彼は、一体何を思っているのか。
「それを言うなよ。俺は救う側の医者だぞ。だから動物は嫌だったんだ」
彼は困ったようにリードを扱い、とうとう本音を漏らした。
形勢逆転と見て、美澄はスマホでその様子を撮影して笑うのだった。
その後も、色々な触れ合いコーナーや体験コーナーを回り、水族館のパンフレットを一部もらう。それから二人は水族館に入る前に近くのカフェで一休憩することにした。
「楽しかったですね。割と楽しめたんじゃないですか?」
道路に面したカウンター席に二人並んで、美澄はココアを、透夜はコーヒーを頼み、スマホの写真をお互いに見せ合う。
「おまえが楽しめたなら何よりだ」
透夜は先ほどのことには触れず、大人の顔をしてコーヒーを啜る。相変わらず絵になること、と美澄は彼のスタイルの良さに見入った。
八つ年が離れているのだし、やはりそのあたりは落ち着いていて当たり前なのかもしれないが、高校生のカップルのようにとは言わないから、もう少しだけ一緒にはしゃいでくれたらいいのに、と美澄は思った。
透夜は特別な趣味があるわけではないようだけれど、ただこちらに合わせるだけじゃなく、彼がしたいと思うことを一緒にしてみたいという気持ちになっていたのだ。
「水族館の方はどうします? 透夜さんが行きたいところに変更してもいいですよ」
「せっかく来たんだからいいよ。水族館。俺も見たいからな」
「ほんとですか? どこから見たいですか? 私、くらげのコーナーおすすめしますよ。あのなんともいえない脱力する感じが癒されます。あとは、定番の海底トンネルかな。時間が合えば、イルカのショーとか」
美澄が前のめりに尋ね、パンフレットを捲っていると、透夜がふっと笑みをこぼす。
またそんな顔をして、と非難するよりも先に、透夜の手が伸びてきて、美澄の頬を指でくすぐる。なんのきなしのスキンシップに、美澄はぽかんとしていたかもしれない。
(これはどういう意味? ペットがかわいくてなでなでしたくなるような感じ?)
時々、こんなふうに見守るような目をする彼は、一体何を思っているのか。