絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
からかうつもりというだけでなく、本気で可愛いと想ってくれているのだろうか。それが嬉しく思うようにもなってきて、胸がじんわり熱いのはココアのせいだけじゃない気がした。
カフェから出たあと、二人はさっそく水族館の受付でチケットを買い、入館したあとはパンフレットを見ながら、とりあえず順路に従ってみていくことにした。
「水族館の中は涼しいですね。さっきは暑いくらいだったけど……」
明るいコーナーから暗いコーナーへと進んでいく。水槽の中を泳ぐ色とりどりの魚を眺めていると、時間の流れがゆったりと進むような気がする。透夜もさっきの触れ合いコーナーよりは興味を持っているらしく、彼の視線はあちこちへと移動する。
「熱帯魚とか、観賞用に欲しくなりません?」
「まぁ癒されるのだろうが、俺はあまり無責任なことをしたくないんだ」
冷たいように聞こえるそれは、美澄にもちょっとだけ理解はできた。ペットが死んでしまったら絶対に悲しい。人間よりも寿命が短いことを考えれば、責任を持って家族として看取るくらいのことを考えなければならない。
医者としてのポリシーもあるのだろうけれど、透夜のそういう真面目な本質は良いところだと美澄は思う。
一段と足元が暗くなったので、くらげのコーナーに入るときには、二人はさらに密着しながら小さな水槽をゆっくりと回った。色々な模様や大きさのくらげのふわふわと浮遊する様子を眺めながら、透夜が美澄の手を引いた。
「大人のデートプランで、水族館が人気の理由はなんでか知ってるか?」
「それはもちろん癒されるからでしょう?」
やっぱり大人にも人気なんじゃないですか、と言おうとしたとき、唇に軽くあたたかいものが触れた。間近に迫っていた透夜の顔がうっすらと見える。彼はいたずらっぽく微笑んでいた。
「こういうことできるからだよ」
きっとさっきまでの美澄なら、透夜の腕や背中をばしばし叩いていたのかもしれないけれど、暗がりで密着しているこの状況で、ちょっと魔がさしたのかもしれない。
透夜がもう一度動く。美澄は離れずに目を瞑った。軽く食むようなキスは、小さく淡い電流のようなものを流す。髪を撫でられ、すぐに他の人には見えなにように離れたが、ドキドキはいつまでもおさまらない。
「だから、さっき行きたいって言ったんですか」
美澄は少しだけ拗ねた目を透夜に向けた。
カフェから出たあと、二人はさっそく水族館の受付でチケットを買い、入館したあとはパンフレットを見ながら、とりあえず順路に従ってみていくことにした。
「水族館の中は涼しいですね。さっきは暑いくらいだったけど……」
明るいコーナーから暗いコーナーへと進んでいく。水槽の中を泳ぐ色とりどりの魚を眺めていると、時間の流れがゆったりと進むような気がする。透夜もさっきの触れ合いコーナーよりは興味を持っているらしく、彼の視線はあちこちへと移動する。
「熱帯魚とか、観賞用に欲しくなりません?」
「まぁ癒されるのだろうが、俺はあまり無責任なことをしたくないんだ」
冷たいように聞こえるそれは、美澄にもちょっとだけ理解はできた。ペットが死んでしまったら絶対に悲しい。人間よりも寿命が短いことを考えれば、責任を持って家族として看取るくらいのことを考えなければならない。
医者としてのポリシーもあるのだろうけれど、透夜のそういう真面目な本質は良いところだと美澄は思う。
一段と足元が暗くなったので、くらげのコーナーに入るときには、二人はさらに密着しながら小さな水槽をゆっくりと回った。色々な模様や大きさのくらげのふわふわと浮遊する様子を眺めながら、透夜が美澄の手を引いた。
「大人のデートプランで、水族館が人気の理由はなんでか知ってるか?」
「それはもちろん癒されるからでしょう?」
やっぱり大人にも人気なんじゃないですか、と言おうとしたとき、唇に軽くあたたかいものが触れた。間近に迫っていた透夜の顔がうっすらと見える。彼はいたずらっぽく微笑んでいた。
「こういうことできるからだよ」
きっとさっきまでの美澄なら、透夜の腕や背中をばしばし叩いていたのかもしれないけれど、暗がりで密着しているこの状況で、ちょっと魔がさしたのかもしれない。
透夜がもう一度動く。美澄は離れずに目を瞑った。軽く食むようなキスは、小さく淡い電流のようなものを流す。髪を撫でられ、すぐに他の人には見えなにように離れたが、ドキドキはいつまでもおさまらない。
「だから、さっき行きたいって言ったんですか」
美澄は少しだけ拗ねた目を透夜に向けた。