絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
やっぱり攻略されているのは自分の方だわ、と思い直す。
シャンパンを飲み干して、それから透夜から離れようと考えたそのときだった。
「美澄」
名前を呼ばれ、美澄は振り向いた。
その瞬間、透夜に唇を塞がれていた。湿った感触がぱちんと弾ける。
「……!?」
何が起こったのか理解するのにタイムラグが発生した。唇がくっついていたのは一体何秒だっただろう。驚いて透夜を見ると、彼はいたずらっぽい瞳を覗かせていた。
「さっきから物欲しげに俺を見ている罰だ」
「……なな、っなんで、そうなるんですか。だいたい、約束しましたよね?」
美澄は唇の感触を思い出しつつ、パニックに陥ってしまう。透夜は今キスをした。彼はどういうつもりでキスをしたのか。
「……好きになるまでは手を出さないってやつだろ。違えるつもりはない。おまえにその気がないなら、な」
透夜の意味深な言葉が、美澄のもやもやした霧を散らそうとする。いつになく熱っぽい眼差しに、くらくら眩暈がした。
ドキン、ドキンと、鼓動が高鳴っていくのを感じながら、美澄は瞳を滲ませた。
透夜と見つめ合い、沈黙のまま彼の真意を問うた。
それは一体どういうことなのだろう。彼は遠回しに本心を言えと言いたいのだろうか。
誘導尋問とかずるい。
そういう狡い手を使うなら、絶対に、私から先に好きとは――言いたくない。
ただ、少しずつ惹かれていっているのはたしかだ。その証拠に、キスはいやじゃなかった。
負けず嫌いの性格に火が付いた。
「どうせなら……もっと、拒めないくらい激しく、してくれたらいいのに」
その小さな呟きが、とうとう二人の間を遮るものを壊す。
透夜が動いた。美澄の顎を支えるようにして唇を奪う。さっきは軽く触れただけだった。けれど、もっと深く。
「んっ……!」
透夜から噛みつくように唇を啄まれ、そして深く押し付けられる。その熱い情熱に押されて、息が乱れる。
吐息が乱れ、息を吸うタイミングを図ったように、彼の舌が侵入してきて、美澄の頑なな心を溶かすように動いた。
何度も何度も、唇を吸い、舌を搦めて。無我夢中でお互いを求めていた。
乱れる呼吸を整える暇さえ与えてもらえず、彼は引くことを許してくれない。
シャンパンを飲み干して、それから透夜から離れようと考えたそのときだった。
「美澄」
名前を呼ばれ、美澄は振り向いた。
その瞬間、透夜に唇を塞がれていた。湿った感触がぱちんと弾ける。
「……!?」
何が起こったのか理解するのにタイムラグが発生した。唇がくっついていたのは一体何秒だっただろう。驚いて透夜を見ると、彼はいたずらっぽい瞳を覗かせていた。
「さっきから物欲しげに俺を見ている罰だ」
「……なな、っなんで、そうなるんですか。だいたい、約束しましたよね?」
美澄は唇の感触を思い出しつつ、パニックに陥ってしまう。透夜は今キスをした。彼はどういうつもりでキスをしたのか。
「……好きになるまでは手を出さないってやつだろ。違えるつもりはない。おまえにその気がないなら、な」
透夜の意味深な言葉が、美澄のもやもやした霧を散らそうとする。いつになく熱っぽい眼差しに、くらくら眩暈がした。
ドキン、ドキンと、鼓動が高鳴っていくのを感じながら、美澄は瞳を滲ませた。
透夜と見つめ合い、沈黙のまま彼の真意を問うた。
それは一体どういうことなのだろう。彼は遠回しに本心を言えと言いたいのだろうか。
誘導尋問とかずるい。
そういう狡い手を使うなら、絶対に、私から先に好きとは――言いたくない。
ただ、少しずつ惹かれていっているのはたしかだ。その証拠に、キスはいやじゃなかった。
負けず嫌いの性格に火が付いた。
「どうせなら……もっと、拒めないくらい激しく、してくれたらいいのに」
その小さな呟きが、とうとう二人の間を遮るものを壊す。
透夜が動いた。美澄の顎を支えるようにして唇を奪う。さっきは軽く触れただけだった。けれど、もっと深く。
「んっ……!」
透夜から噛みつくように唇を啄まれ、そして深く押し付けられる。その熱い情熱に押されて、息が乱れる。
吐息が乱れ、息を吸うタイミングを図ったように、彼の舌が侵入してきて、美澄の頑なな心を溶かすように動いた。
何度も何度も、唇を吸い、舌を搦めて。無我夢中でお互いを求めていた。
乱れる呼吸を整える暇さえ与えてもらえず、彼は引くことを許してくれない。