絶対に愛さないと決めた俺様外科医の子を授かりました
「あなたには色々言いたいことはありますし、聞きたいことはありますけれど、でも、これだけは先に伝えておきたいんです。透夜さんはやり直したいって言ったけれど、私が今日ここにきたのは、やり直したいのではなく、続きがしたいからです」
ここに来るまでの間、整理してきた想いを、美澄は一言一句丁寧に伝える。
透夜は急かすことなく、彼女にその意味を問うた。
「続き?」
「はい。私が出逢った最低最悪のお医者様。その人とお見合いをして契約結婚をして過ごしてきた日々……それがあったらこそ、今の私たちが在るわけじゃないですか。裏側に真相はあったかもしれませんが、そこだけは変わらないんですよ」
透夜は一拍置いてから、
「……そうだな。おまえのいうとおりだ」
と言い、テーブル越しに美澄の手を握った。
その瞬間、まるで電流が走ったような感覚がした。
――ああ、どうしよう。指先が触れ合っただけでドキドキする。彼に触れられていなかった数日でさえ、こんなにも貪欲に恋しさを募らせていたのだ。否応なしに思い知らされる。
美澄はさっそく泣きたい気持ちになってきた。用意してきたはずの言葉が出てこない。
「美澄……今夜、おまえにどうしても伝えたいことがあるんだ」
透夜はそう言い、美澄の指をやさしく搦めとる。
「この数日ずっと美澄のことばかり考えていた。おまえを傷つけたことを悔やんだ。おまえの幸せを願うなら、引くべきなんじゃないかとも思ったよ。でも、何をしていてもおまえの顔ばかりが浮かぶんだ。笑った顔、怒った顔、照れた顔、喜んだ顔、泣き顔……。一緒に過ごした時間が愛しくてたまらなくて、声が聞きたくて、触れたくて、苦しくて仕方なかった。俺はどうしてもおまえを離したくない。どうしたって手放せない。この先もずっと、他の誰かなんかじゃなく、美澄……俺はおまえと一緒にいたい。俺が、おまえを幸せにしたいんだ」
透夜は言って、彼のジャケットの内ポケットから箱を取り出した。二つ折りのそれが迷うことなく開かれ、闇夜に瞬く星のように、きらきらと指輪が輝く。
あまりの眩さに、美澄は思わず息を呑み、彼を見つめた。
「改めて結婚を申し込ませてほしい。真下美澄さん。俺と、結婚してくれませんか」
緊張した面持ちで、いつもと違う真剣な表情で、かしこまったように彼が言う。その拙い仕草を愛しく感じて、胸が熱くなる。
ここに来るまでの間、整理してきた想いを、美澄は一言一句丁寧に伝える。
透夜は急かすことなく、彼女にその意味を問うた。
「続き?」
「はい。私が出逢った最低最悪のお医者様。その人とお見合いをして契約結婚をして過ごしてきた日々……それがあったらこそ、今の私たちが在るわけじゃないですか。裏側に真相はあったかもしれませんが、そこだけは変わらないんですよ」
透夜は一拍置いてから、
「……そうだな。おまえのいうとおりだ」
と言い、テーブル越しに美澄の手を握った。
その瞬間、まるで電流が走ったような感覚がした。
――ああ、どうしよう。指先が触れ合っただけでドキドキする。彼に触れられていなかった数日でさえ、こんなにも貪欲に恋しさを募らせていたのだ。否応なしに思い知らされる。
美澄はさっそく泣きたい気持ちになってきた。用意してきたはずの言葉が出てこない。
「美澄……今夜、おまえにどうしても伝えたいことがあるんだ」
透夜はそう言い、美澄の指をやさしく搦めとる。
「この数日ずっと美澄のことばかり考えていた。おまえを傷つけたことを悔やんだ。おまえの幸せを願うなら、引くべきなんじゃないかとも思ったよ。でも、何をしていてもおまえの顔ばかりが浮かぶんだ。笑った顔、怒った顔、照れた顔、喜んだ顔、泣き顔……。一緒に過ごした時間が愛しくてたまらなくて、声が聞きたくて、触れたくて、苦しくて仕方なかった。俺はどうしてもおまえを離したくない。どうしたって手放せない。この先もずっと、他の誰かなんかじゃなく、美澄……俺はおまえと一緒にいたい。俺が、おまえを幸せにしたいんだ」
透夜は言って、彼のジャケットの内ポケットから箱を取り出した。二つ折りのそれが迷うことなく開かれ、闇夜に瞬く星のように、きらきらと指輪が輝く。
あまりの眩さに、美澄は思わず息を呑み、彼を見つめた。
「改めて結婚を申し込ませてほしい。真下美澄さん。俺と、結婚してくれませんか」
緊張した面持ちで、いつもと違う真剣な表情で、かしこまったように彼が言う。その拙い仕草を愛しく感じて、胸が熱くなる。