ライム〜あの日の先へ
リビングに顔を出した鈴子に気づいた兄が、彼を紹介してくれた。
「あぁ、鈴子。覚えているか?零次だよ」
「鈴子ちゃん!?びっくりだな。大きくなって!夜分に突然お邪魔して、ごめんね」
「零次くん?うそ、本物?」
「本物だよ。まさか、一成が五嶋商事にいるなんて知らなかったよ。しかも、ロサンゼルスだなんて」
彼の顔をよく見る。高校生のときの面影はほとんどない。でも、声は間違いなく記憶の中の零次の声だ。
「零次くん!もう、どうして急にいなくなったりしたの?心配したんだよ!!」
「やっぱり兄妹だよね、第一声が一緒」
こんな、冷めたニヒルな笑い方をする人じゃなかった。いつでも、裏表なくて誰とでも仲良くなって、でも、深入りしない。唯一親友と呼べるのは一成だけ。一成の前ではいつも心の底から大笑いしていたのに。
「あぁ、鈴子。覚えているか?零次だよ」
「鈴子ちゃん!?びっくりだな。大きくなって!夜分に突然お邪魔して、ごめんね」
「零次くん?うそ、本物?」
「本物だよ。まさか、一成が五嶋商事にいるなんて知らなかったよ。しかも、ロサンゼルスだなんて」
彼の顔をよく見る。高校生のときの面影はほとんどない。でも、声は間違いなく記憶の中の零次の声だ。
「零次くん!もう、どうして急にいなくなったりしたの?心配したんだよ!!」
「やっぱり兄妹だよね、第一声が一緒」
こんな、冷めたニヒルな笑い方をする人じゃなかった。いつでも、裏表なくて誰とでも仲良くなって、でも、深入りしない。唯一親友と呼べるのは一成だけ。一成の前ではいつも心の底から大笑いしていたのに。