デス・チケット
ふと疑問が頭をもたげてきた時、突然後方から悲鳴が聞こえてきて足を止めた。


悲鳴が聞こえてくる演出なんて最初はなかったはずだ。


そう思って振り向いたときだった。


最後尾を歩いていたカズトモの後ろに、大きな男がいるのが見えた。


男はカズトモの首に太い腕を絡ませて引きずっている。


「なにしてんだ!?」


一番に反応したのはミチオだった。


とっさに駆け出して男とカズトモを追う。


しかし、2人は真っ黒な壁の中へと姿を消してしまったのだ。


シンとした空気が流れる。


全身、氷水に使っているように冷たくて、震えてしまいそうだった。


「どこに行ったんだ?」


ミチオがそっと壁に近づいた。


しかし、そこにドアや窓はない。
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