王女の選択
「初めてだったのか・・・。場所をわきまえず悪かったな」
そう言うと、何事もなかったように背を向け、近づいてきた馬にまたがった。
「ルドルフ殿の所に行く」
「たっ、戦いはまだ終わっていませんっっ!」
「終わっただろう。剣を下ろした時点で、其方は負けを認めたものだ」
「父に・・・国王に近づけるわけにはいきませんっ!国王の首を取る気でいるなら・・・」
「其方は人の話を聞いていないようだな」
ジェラルドは目を細めてカーラの言葉を遮った。
「これが最後だと言ったはずだ」
軍馬をカーラの近くに寄せたかと思うと、勢いよく馬の背に引き上げた。
「な!?」
「道案内をしてほしい。お前の騎士にお前の馬を連れてくるように言え」
そういうと、両方の騎士をそっちのけに進みだした。
「お、お待ちください。・・・ロイドっ!私の馬をっ」
後ろを向きながらロイドに命じたものの、ロイドも唇を開けて固まっていた。