王女の選択

カーラは真っ青になり、ブルブルと首を横に振った。
小さい頃にロイドにねだって教えてもらったぐらいで、ダンスなど踊れるはずがない。

「ステラ、無理だわ。ロイドにお願いして猛特訓しないと」

「ロイドはジェラルド殿と一緒に今日も城下町に行かれるはずですよ」

「他にダンスの心得がある人は?」

「ジルベールぐらいでしょうか」

七十を超えるジルベールをダンスの練習に駆り出すわけにはいかない。

「ステラ、お願い。なんとかしてちょうだい!」

「何とかしてと言われましても・・・」

ステラはしばらく考えた後、ジェラルドの騎士殿はいかがですかと言ってきた。
それはそれで困る。昨日のことがあって、ヴィクトーには到底お願いできない。だからと言って女好きだと豪語しているリュカにお願いするのもどうだろう。
筒状のナプキンをプレートの真ん中に並べながら、カーラは頭を痛めた。
そこにジルベールが足早にやってきて、ルドルフ殿がお呼びですとカーラに声をかけた。

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