王女の選択
「綺麗などと言われたことは・・・一度もありません」

「それは外に出ないからだ。社交界デビューなどしていたら、結婚の申し込みが殺到していたに違いない。ルドルフ殿はそれを避けたかったんだろうな。いつからルドルフ殿が変わったか覚えていないか?」

「はっきりとは・・・。たぶん母が亡くなってからひどくなったと思います」

母がいなくなってから、ルドルフは今まで以上にカーラに冷たく接してきた。というよりカーラと接することを極端に避け、会うたびに憎悪の眼差しで見返してきた。

「母君はどのように亡くなられたのか」

「病死だと聞いていますが、はっきりとした病名はわかりません。ただ昔から体が弱かったのは覚えています。優しく、いつも大らかな母でした。私には厳しかった父ですが、母を愛していたのは確かです」

両手を握りしめ、身体を強張らせたカーラを目にし、ジェラルドは話を変えることにした。

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