神殺しのクロノスタシスⅣ
―――――――…正直なところ。




俺達はこの頃、まだ事態を軽く見ていた。

確かに『サンクチュアリ』は危険な組織なのだろうが、生徒達にも、俺達にも、実害はなかったから。

大きな危機感もなく、このまま何事もないままに、嵐が過ぎ去ってくれればな、と思っていた。

だが、そんなことを言っていられたのは。




今年の、イーニシュフェルト魔導学院オープンスクールの日までだった。






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