ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 ミメット、エリナ、ルーラーの三人娘が店の前で呼びかけると、たちまち人だかりができた。
 ガットンとジャンが葉っぱの上に豆腐を乗せて、エリナが小さな手でほんの少し岩塩をかける。
 天才料理人の絶妙な塩加減で、その旨みを引き出された豆腐を口に入れた人々は、皆「美味い! エールが飲みたくなる!」「なにこれ、美味しいわ! 初めて食べる味よ」「柔らかくてコクがあって、優しい美味しさだねえ」と笑顔になる。どうやら豆腐はスカイヴェン国の人々の口に合ったようだ。

「どれどれ、うちの大豆がどんなもんになったんだか……ううううう、美味い! これは美味いな! まったく別の食べ物に見えるが、大豆の良さが引き出されているし、いくらでも食べられそうな、予想以上の食べ物になっちまってる! こいつは驚いたな!」

 騒ぎを聞きつけてやって来た乾物屋が、大豆の変身に驚いている。試食をした人たちは、笑顔になって乾物屋の肩を叩く。

「おお、乾物屋の親父さん、あんたも絡んでいるのかい? 炒った大豆はそんなには食べられないが、この『エリナ豆腐』は毎日でもたくさん食べたいよ」

「俺も炒り大豆をよく摘むけど、この豆腐の方が好みだな。なんたって、食べ応えが違う」

「酒のつまみにも最高じゃないか? ガットン、うちの酒場でぜひ出したいから、早いとこ作ってくれよ!」

 そんなことを言うのは、流行りの酒場の主人だ。

 子猫はにこにこしながら言った。

「お醤油をかけて、薬味を乗せて食べるとまた違った美味しさだし、このお豆腐を使った定食を青弓亭でも出す予定なんです」

「なんだって? 青弓亭でも出すとなると楽しみだな」

 美味しいものに目がない人々は、エリナの言葉に瞳を輝かせた。

< 124 / 234 >

この作品をシェア

pagetop