ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 博士の報告のあまりの内容に、部屋の空気が凍りついた。

「……国が、滅ぶというのか」

 ギルバートがかすれた声で言った。

「滅ぶと言うより、国が消滅すると言った方がより近いと思われます。ですが、報告すべきことはまだございます」

 博士は続けた。

「現在もこの『黒き魔女の瞳』を観測しているのですが、不可解なことが起きております」

「不可解なこと……」

 最悪の事態がまだ悪化するのかと、一同は魂が抜けたような表情でイリアッド博士の言葉を待った。

「はい。この彗星は確実に我が国の王都に向かって落下しているのですが……なぜか、まったくこの原因がわからないのですが、その速度が明らかに減少しているのです」

「速度が減少?」

「はい。遥か空の彼方に彗星の墜落を阻止するような要素がまったくないにも関わらず、なにか不思議な力に阻まれているかのように、速度が落ちてきているのです。このまま速度が落ちていくならば、落下した時の衝撃が予測したよりも抑えられる見込みです。その場合、被害は王都のみとなるでしょう」

 王都のみ。
 それでも、王都は吹き飛んでしまうのだ。
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