ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 こうして、何事もないが幸せな日常が戻ってきた。

 エリナはペンダントがなくなってしまってがっかりしたが、新しい“妖精の環”が届くのをおとなしく待つことにして、再び青弓亭で働く日々に戻った。

 そして、夜になるとフェンリルの尻尾にくるまって眠るのだ。

「今日も楽しかったか?」

「はい、とっても!」

 お休み前のミルクを飲んだ子猫は、口の周りを白くして元気に言った。甲斐甲斐しいお父さん狼に拭いてもらい、口をゆすぐと、抱っこされて寝室に向かう。

「わたしは赤ちゃん猫じゃないから、自分で歩けますよ」

「赤ちゃんではないが、寝ぼけ猫だからな」

「んもう」

 口を尖らすけれど、すぐにあくびをして目が閉じそうになる。ベッドにおろされる頃には半分うとうとしていて、やがてフェンリルの毛並みをモフりながら眠りにつく。

「ルディさん、おやすみにゃさい……」

 すぐに眠りの国に行ってしまった子猫を、ルディは前脚で撫でた。

「これからは辛く寂しい思いなど決してさせないから、安心して眠るがいい」

 窓からは、月の光が射している。
 エリナはまだ、真っ暗な所では眠れない。なにかあった時にはすぐに逃げられるようにと、月の光がない夜には小さな灯りをつけてから眠る。

 ルディは、子猫の心の傷をゆっくりと癒やして、ゆっくりゆっくり大人に育てようと心に誓った。

「時間はたっぷりある。おやすみ、エリナ」

 子猫は幸せそうに「ふにゅ……」と寝言を言って、笑った。



FIN.
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