ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
「わかったよ。じゃあ、その白猫のお嬢さんだが……身元はわかっているのか?」

「いや……わからん。悪い人物ではなさそうなので、特にそのような事は聞いていない」

「そうか」

 実はヴォラットも、彼女は不思議で謎だらけの白猫だが、悪い人物ではないと思っている。
 だから、目にした時も職務質問は必要ないと判断したのだ。

 悪事を企む怪しい人物なら、制服を着た王都警備隊員の前に出るとそのそぶりに不自然さが現れてしまうし、真面目で堅物の王都警備隊長を目にしたら即座に身を隠すはずだ。
 フェアは彼らを見ても動じなかったし、ルディとは交流を深めていた。初対面の黒豹隊員ヴォラットとにこやかに会話を交わした。そんな犯罪者は、希代の詐欺師の中にだっていない。

 多くの犯罪者を見てきた彼らには勘のようなものが備っている。人混みの中でも、怪しい者がいたら視線がそこに吸いつくのである。

 そんなルディの目にもヴォラットの目にも、フェアは素直で気の良い、人なつこい白猫のお嬢さんにしか見えなかったのだ。
 ちなみに白い子犬のクー・シーは、『おっちょこちょいな』フェアの相棒だと見抜かれていた。
< 25 / 234 >

この作品をシェア

pagetop