ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 さて、肉屋で豚の赤身肉の塊を買うと、ふたりは八百屋を回って青弓亭に戻った。これからチャーハンの試作をするのだ。

「今朝配達してもらった生みたての卵と、豚肉、ごはん、そして長ネギとニラでチャーハンを作りますね。下ごしらえに工夫をして、忙しい時間に手早く作れるようにしたいと思っています」

「ごはんなんだね。炊きたての白いごはんは、いつもカレーをかけたり丼ものにしたりして食べているけど……今日はどう使うんだい?」

「はい、今日は炒めるんですよ。さっき姉さんが出してくれた大きな炒め鍋で、こう、しゃっ、しゃっ、と火の上で煽るようにしてごはんと具を炒め合わせるんです」

 子猫は鍋の取っ手を両手でつかんで、驚いた顔をした。

「あれ……意外と持てるにゃん」

 鉄製の大鍋なのに、小さなエリナの腕でも持ち上げられるのだ。

「さすがに片手は無理だけど。わあ、びっくりです!」

「小さくても猫は猫だからね。腕の力が強いのさ」

「……そういえば、今までもフライパンとか重い調理器具も、無理なく使えてましたよね。料理をしていて腕が辛いこともなかったし」

 エリナは『なるほど、獣人は人間とは違うんだ。猫の全身の筋肉はバネのように強靭だから、わたしもそんな身体になってるんだね』と嬉しくなった。
 力があると、料理の幅も広がるのだ。

「そうさ。エリナももう少し大きくなれば、こんな鍋だってちょちょいのちょいっと」

「うわあ!」

 ミメットが鍋を左手一本で連続回転させたので、エリナは驚いて「そんなのは、いくら大きくなってもわたしには無理ですにゃーんっ!」と旋風のミメットに叫ぶのであった。
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