もふもふ、はじめました。

とかされる

「知ってる」

 短く私にそう言うと、吉住課長は躊躇わずに私の首裏を持って、いきなりのキスを仕掛けてきた。

 私の舌に絡みつくざらざらした彼特有の舌が、酷く気持ち良く思えて頭の中が、ふわふわしていく。

 くちゅくちゅとした水音が頭の中に響いて、舌の先からとろけそうだ。

 吉住課長は、下着をつけていない部屋着姿になってしまっている私の胸を優しく揉み始めた。

 与えられる快感に、どんどんと頭の中は何も考えられなくなって来た。彼の長い指で、胸の先の尖りを狙う優しい愛撫に、気持ち良さが加速していく。

「かちょ……すきです……」

 一度、唇を離した隙にそう言うと、吉住課長は優しく頭を撫でた。

「君は、本当にわかりやすいからな。いつ言ってくれるのか。ずっと待っていた」

「そ、そんなにわかりやすいですか?」

「君がわかりにくいと言う人間は、まずいないだろうな」

 吉住課長はまだ少し濡れている私の長い髪を上げて、首裏に軽く歯を立てた。

 別に痛くはないけど、確実に跡がついているだろうなって言う強さで。

「か、かちょう!?」

 私は噛まれるとは思わずに驚いて体をくねらせると、課長は悪い顔でニヤッと笑う。

「虫除けだ。こうしていると、僕がやったと誰もが思うだろうな」

 私をベッドへ優しく押し倒し、彼は一気に服を脱いで上半身裸になった。着痩せするタイプなのか、筋肉質で服を着ている時よりもガッチリとした印象だ。

「出張中。ずっと、如月のことを考えていた」
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