腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
***
「乾杯!」
居酒屋で二人でビールで乾杯して、一口飲んだ後開口一番、
「榊さんの手続きって……」
「心配しなくても、手続きできたぞ。明日にも給付金が降りるし、本人にも連絡済み」
「よかった」
私が笑うと、久しぶりに会った最初の話題がそれかよ、と斗真が苦笑する。
本当は今日電話で聞きたかったけど、忙しくて後回しにしてしまったから気になってたんだ、と言うと、斗真は頷いた。
「ももは、ほんと担当した相手のことよく覚えてるな。俺はもう、案件多すぎて一つ一つ覚えてられない」
「でも、榊さんの件すぐ答えてくれて、斗真だってよく覚えてるじゃん」
「それは、ももが関係してたから」
「え?」
あまり聞こえなかったので聞き返すと、斗真はぐい、とビールを煽った。
「乾杯!」
居酒屋で二人でビールで乾杯して、一口飲んだ後開口一番、
「榊さんの手続きって……」
「心配しなくても、手続きできたぞ。明日にも給付金が降りるし、本人にも連絡済み」
「よかった」
私が笑うと、久しぶりに会った最初の話題がそれかよ、と斗真が苦笑する。
本当は今日電話で聞きたかったけど、忙しくて後回しにしてしまったから気になってたんだ、と言うと、斗真は頷いた。
「ももは、ほんと担当した相手のことよく覚えてるな。俺はもう、案件多すぎて一つ一つ覚えてられない」
「でも、榊さんの件すぐ答えてくれて、斗真だってよく覚えてるじゃん」
「それは、ももが関係してたから」
「え?」
あまり聞こえなかったので聞き返すと、斗真はぐい、とビールを煽った。