腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
「ぶっ……! お、お前……! 努力の方向間違ってるし、あの人も姪になんつーこと教えてんだ! 超初心者なんだから、お前から無理してそういう方向に振らなくてもいいだろ!」
斗真は言う。私はその言葉に頬を膨らませた。
「無理してないもん。興味はあるもん。ありありだもん!」
「え……」
「子どもだって欲しいし……それになにより、リク先生が喜んでくれると思って勉強したんだもん」
確かに結婚まで全然そういうことに興味はなかった。
でも、結婚して、子どものことも考えて……。
そういうことに興味を持つのは当然だったし、男の人はそういうことが好きなものだと美奈さんからも聞いていたから、それならリク先生に喜んでもらうために勉強したいって思ったんだもん。