腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる

「わ、私じゃだめですか? 私は魅力ゼロで抱きたくない妻ですか?」

 昨日だって、途中でオンコールだったし……。
 オンコールがなくても先生が疲れててあんな行動取ったのなら、最後までできなかっただろう。

 私が先生をじっと見つめると、先生は温かい手で私の頬にそっと触れる。

「ももは……本当にいいの?」
「私は、先生としか考えられないんです。私たち、夫婦でしょ?」

 はっきりと告げた私の唇に先生の唇が合わさった。

「んっ……」

 じっくり、ゆっくりとした優しいキスに、顔が熱くなる。
 きっと今、すごく顔、赤い……。

 唇が離れて、先生が優しく微笑んだ。

「かわいい、もも」

 そのままもう一度優しいキス。
 そっと先生の背中に腕を回すと、先生も私を抱きしめてくれた。

 あの強引な先生を見る前に、いつも見ていた夢みたいな先生。

(やっぱりリク先生はリク先生だ……)
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