甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜

***

 翌朝、目が覚めたとき、隣に島内さんはいなかった。
 のそのそとベッドから降り、散らばっていた衣服を身に着けて隣の部屋に行く。

 昨夜はそれどころじゃなかったけれど、この部屋はスイート。

 食事も出してもらったし、こんな部屋まで。
 ずいぶん散財させてしまった。
 どうやってお返しすればいいんだろう。
 こんなことは、はじめてで見当がつかない。

 テーブルの上にメモが置かれていた。

   用事があるので先に出ます。
   フロントに電話すれば
   朝食持ってきてくれるから。
   チェックアウト済です。
   島内

 そっけない手紙。
 やっぱりあの人にとって、彼女でもない女性と一夜を共にするなんて、たいしたことではないんだ。

 でも恨み言を言うつもりはなかった。
 昨夜、この部屋に来たのは、完全にわたしの意思。
 無理やり連れこまれたわけじゃない。
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