甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
「で、ちゃんと自分の気持ち伝えたのかよ」
「いや、彼女が寝ているうちに出てきた。勇気がなかった……『あなたの顔なんか見たくない』って最終宣告されそうで」

「はっ、なんだよ、それ。中学生男子じゃあるまいし。学生のころ、〝目があっただけで女を昇天させる男〟って言われてたお前が」

「そんなに遊んでなかったぞ、俺は。お前と違って」

 栗原は否定せず、にやりと笑った。 
 何しろ、二股どころか4、5人と同時に付き合って、刃傷沙汰まで起こして、学校を退学になった強者だ。
 みんな、騙されるんだよな、この顔に。

 栗原はまた、痛いところをついてきた。
「それにその彼女、やり逃げされたと思ってるぞ、たぶん」
「やっぱ、そう思うよな、普通」
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