甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
「弟さんっていくつ?」
「23です。4つ下で。小学生のときからサッカーをやってて」
「へえ、俺もやってたよ。サッカー」
「そうなんですか。あ、でもわかる気がする」
「なんで?」
「うーん、体形……かな?」

 彼はにやっと笑って言った。
「なんかそれ、意味深に聞こえる」

 わたしはあわてて首を振った。
「そ、そんな意味じゃないです」

「やっぱ可愛いなあ、植田さん」
「そんなに笑わなくても」
「ごめん、ごめん。きみとこうやって一緒にいられると思うと、嬉しすぎて、ついね」

 色っぽい流し目でそんなことを言われると、顔が赤くなってしまうって。
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