独占欲を秘めた御曹司が政略妻を再び愛に堕とすまで
「瑠衣を抱きたい」
「うん……抱いて欲しい」
返事をした途端、彼が動き瑠衣は軽々抱き上げられた。そのまま寝室に連れられてベッドに降ろされる。
と同時に彼が覆いかぶさって来て、濃厚なキスの続きが始まった。
「んん……ふあっ……」
口内を蹂躙される息苦しさに涙が滲んだ。けれどそれ以上に気持ちがよくて陶酔する。
晴臣の唇が瑠衣の唇から離れて、首筋に向かいながら、切なく苦しい快感を与える。
漏れだす声が抑えられないのに、彼は余裕で次々と瑠衣を翻弄した。
「ずっとこうして触れたかった」
晴臣が耳元で囁いた。「私も」と答えようとした瑠衣は、その瞬間耳に強い刺激を与えられて何も言えなくなった。
「あっ……耳、やだ!」
晴臣が瑠衣の耳を甘噛みしている。かと思えば舌が這いゾクゾクとした感覚が襲ってくる。
「瑠衣は耳が弱いもんな」
「し、知ってるならもうやめて」
「駄目、恥ずかしがりながら感じてる瑠衣は最高に可愛いからやめられない」
「んんっ!」
宣言通り、晴臣の愛撫が激しさを増していく。耳に直接響く水音はいやらしくて瑠衣はぎゅっと目を閉じた。
(断られるのが怖くて抱かなかったって言ってたのが信じられない!)
タガが外れたように瑠衣の体の隅々までを責める彼は強引でちょっと意地悪で、瑠衣を身動きできない程に溶かしていく。