交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

「それに後継者だけに捕われていたら、子どもが女の子だったときに茉莉花は気落ちするんじゃないか? まぁもちろん、女の子では後を継げないというわけじゃないが」


たしかに彼の言う通りだ。観月家にとっての後継者にだけ目を向けていたら、お腹の子どもが女の子と判明したときに周りの目が少なからず気になるだろう。もちろん茉莉花はそれでも全力で子どもを守るが。


「とはいえ、その問題に茉莉花を巻き込んだのは俺だからな。申し訳なく思ってる」
「私も、覚悟の上で結婚しましたから」


その決意に嘘はない。


「とにかく俺は茉莉花との子どもができて、これ以上にない喜びでいっぱいだ。男だろうと女だろうと関係なく」
「そうですよね、吉鷹さんのテンション、昨夜からちょっとおかしいですもん」
「おかしい? どのへんが?」


眉根を寄せて、顔を左右に傾ける。クスクス笑う茉莉花を前にして、吉鷹はちょっと不満そうだ。
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