交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

相当気を張っていたのか、今になって膝が震えてきた。
吉鷹と茉莉花の結婚が、ふたりだけの問題でなくなっていく。観月建設や父親の事務所、それからマリアンジュまで巻き込むような大きな話になったことに戸惑いを隠せない。


「茉莉花、顔色が悪いよ」
「大丈夫。……次のお客様もあるから行かなくちゃ」


腕時計を確認して立ち上がったときだった。
強烈な目眩を覚えてふらつき、椅子に倒れ込むようになる。


「ちょっと茉莉花! 大丈夫なんかじゃないでしょ」
「ごめ……っ」


不意に下腹部に鈍痛を覚え、手で押さえる。


「なに、お腹が痛いの!?」
「……うん」
「救急車を呼ばなくちゃ」


慌ててスマートフォンを取り出した美春を制す。
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