交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
手を出してきた彼と吉鷹が握手を交わす。
「鋭意努めてまいりますので今後ともよろしくお願いします」
国を代表する人物のひとりである大臣と並んでも、威風堂々とした姿は負けていない。それどころか吉鷹のほうがずっと華やかなオーラだ。
もちろん妻の欲目もあるだろうが、これから大企業のトップに立つ自信と意欲に満ち溢れた彼は、茉莉花の目に魅力的に映った。
「茉莉花、俺は準備があるからいったん離れるが、就任式がはじまってすぐ挨拶がある。茉莉花をそのときに紹介するつもりだから、時間になったらステージ付近にいてくれ」
西宮一行を見送り、吉鷹が茉莉花に告げる。
「わかりました」
吉鷹は最後に茉莉花を軽く引き寄せ、永長やほかの招待客にかまわず髪にキスをした。
公衆の面前でキスされる事態に慣れていない茉莉花は、顔を赤くして俯く以外にない。
「いってくる」