交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

そこでようやく自分の置かれている状況を思い出した。
白い壁やカーテンから察するに、ここは病院だ。


「就任式は?」


乱入した結愛はどうしたのだろう。その後のパーティーは無事にできたのだろうか。

吉鷹は緩やかに首を横に振った。
つまり、あの騒ぎで茉莉花が倒れ、それどころではなくなったに違いない。


「ごめんなさい……!」
「なぜ茉莉花が謝る」
「大事な式なのにぶち壊してしまって」
「それは茉莉花じゃない。荒牧結愛だ」


吉鷹の表情が豹変する。鋭い眼差しは冷ややかに。つい先ほど切実そうに寄せていた眉は、鋭角に吊り上がった。


「俺の不在中、マリアンジュに現れたそうだな」
「えっ」


どこからそんな情報が伝わったのだろう。茉莉花は吉鷹の関係者には話していない。
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