交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

「ふふ。さすが聞いた通りの強引な人だ。ま、茉莉花にはそのくらいグイグイいくくらいの男性のほうがいいと思うな、私は」
「どういう意味?」
「茉莉花は普通のアプローチじゃ気づかないみたいだから」


いつだったか美春に誘われた合コンで、ある男性のアピールにまったく気づかずさっさと帰ったときのことを皮肉めいているのだろう。


「鈍感って言ってる?」
「うん」
「美春ってばひどい」


茉莉花が軽く小突き、美春がオーバーに痛がる真似をしたときだった。


「伏見さん、ああ、いたいた。ここだったのね」


茉莉花を探していたようで、女性スタッフがホッとした表情になる。


「お客様からヘアメイクに関する問い合わせが入ってるの」


彼女は耳に受話器をあてるポーズをとった。


「わかりました。すぐに応対します」


美春に「行くね」とひと言断り、呼びに来てくれた女性スタッフに会釈をして立ち去る。急いで打ち合わせのブースへ向かった。
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