交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

小さな声で否定して、手もひらひら振る。決まっていないのに公言するのはひどい。


「否定されていらっしゃいますが」
「近い将来そうなりますのでご心配には及びません」


店主に苦笑いされてもなんのその。吉鷹はさらっと受け流し、ふたり並んでカウンター席に腰を下ろした。


「なんのお店ですか?」
「極上の肉を食べられる店」
「極上のお肉ですか」


鉄板焼きを想像したが、鉄のプレートは見当たらない。


「食べればわかる。大将、いつものでお願いします」


吉鷹は出されたウェットティッシュで手を拭い、店主に声をかけた。


「ワインは?」
「お酒はあまり得意ではないので……」
「ハワイでは飲んでなかったか?」
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