交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
しみじみと言ってから、本来の花嫁を思い出したらしい。
ハワイで逃亡した結愛からはサロンになんの連絡も入らないが、彼女の父親から迷惑をかけた旨の電話がマネジャー宛に入ったという。
彼女は今、想いを遂げて愛する人と一緒にいるだろうか。
茉莉花が身を挺して手助けをした以上、幸せであってほしい。
「もしも美春が担当だったら、私じゃなくて美春が身代わりの花嫁になっていたのかもしれないね」
吉鷹は誰であろうとそうしただろう。必要なのは〝妻〟の人型だから。
ところが美春は即座に否定した。
「それは違うと思うな。茉莉花だから頼んだんだよ」
「どうして?」
「わかんないけど、なんとなく」
美春は肩を上げ下げして笑った。
「さてと、では茉莉花の前途を祝してオニオングラタンスープで乾杯といきますか」