私(俺)の不器用な愛情表現【番外編】



私は2人ほど抜いた。



















そして。




昼ごはんを食べた頃、私と萌結ちゃん以外の女子はどこかに行っていて。




加澤に

「あのさ。普段の写真とカメラ目線の写真を撮って。」



そう言われて。



男子たちを撮った。



煌くんと目が合っているようで恥ずかしくて。



早めに終わらせた。





その後、ちゃんと撮れてるかを確認した時に萌結ちゃんと加澤が写ってる写真があった。



あー、萌結ちゃんはちゃんと好きな人と写真を撮ることが出来たんだ。



そう思った。




それと同時に。煌くんと撮りたかったな。なんて思ってしまった。




「犬飼も撮ろうか?」


そう言われたけど。




高校まで持って行きたくなかった。



ここで断ち切らなきゃ。




大丈夫。いつだってそうしてきたじゃん。




ここに思い入れのあるものなんてない。




「大丈夫!」


そう言い切ると、加澤はなにか言いたそうにしたけど辞めた。




この思いだって、きっと無くなるから。








そう思っていたのに。



煌くんは、菜乃花ちゃんと話している時も。




私に体を向ける。







そして、閉会式が終われば。



「菜乃花ちゃんの彼氏知ってる?」


って、男子に聞かれて知ってる!って言った時に。



「結構付き合ってますよねー。」


なんて煌くんは言ってきた。




煌くんって菜乃花ちゃんと幼なじみだけど、なんとも思ってないのかな?



なんて思った。






そして、最後の挨拶では。




荷物を持ったまま、礼をしたけど。





煌くんは、私とお揃いのカバンを礼した瞬間に肩から落として。



「最後にそれとか勘弁してくれよー。」


なんて加澤に言われて笑いを誘った。


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