黒い龍は小さな華を溺愛する。

掴まれても振りほどき、殴られそうになってもかわして、一人で何人もの男を相手にしていた。


怒り狂った常盤くんは別人の様で、誰も止められない。


足が震える。

怖い……でも目が離せなかった。


「やっぱ異常だなぁ、あいつの強さは」


神楽のリーダーが肩をすくめる。


「Demonに協力してやろーかと思ったけど……やめだ」


そう言って私の手を離した。


それと同時に倉庫の外から、エンジン音と何人かの足音が重なった。


「……沙羅ちゃんっ!」


振り向いた先には、DRAGONKINGの旗が。


紫藤くんたちが、一斉に駆け込んでくる。


「無事!?」


「紫藤くんっどうしてここがっ」


「そんなの後だよ!で、夕晴は!?」


振り返ると、常盤くんはまだ殴り続けていて。

他のメンバーたちも応戦している。


「ねぇ、どうしたらいいのかわからないっこのままじゃ……」


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