黒い龍は小さな華を溺愛する。
「うん……本当は別れたくなかった……瑠亜さんにも常盤くんのこと託したくなかったのに」
「……わかってる。なんかあるんじゃねーかって思ってたから」
こんな風に伝えられる日がくるなんて、夢にも思わなかった。
何度謝ったって足りないくらいだよ。
常盤くんは私の手首を掴み、立っていた場所から、少しだけ死角になるところに引っ張った。
「ここなら宗佑たちに見られねぇな」
「えっ」
背中が冷たい柵に触れた。
常盤くんが私を抱き寄せる。
距離がめちゃくちゃ近い。
「沙羅が近くにいない間、俺もしんどかった」
「うん……私も」
「俺は相手がどんなやつでも簡単にやられねぇから。それにDRAGONKINGの奴らもそんなにやわじゃない。だから何を言われても心配すんな」
顎を掴まれて上を向かせられる。
近い……息がかかるほど。
軽くキスを落とすと、私の目をしっかりと見つめてきた。