黒い龍は小さな華を溺愛する。


「ひとつだけ聞いていい?」


「……うん」


「あいつに何された?」


ドキッとした。

言ってもいいものなのか……きっと怒るだろうから。


「キス……された」


「……まじで殺す」


「で、でも!一回だけで!他は大丈夫だよ!」


色々あったけど、とりあえず他は無事だしそれだけにしておこう、そうじゃないと常盤くんまた暴れちゃうし!


「一回だけだとしても、許さねぇ……次会ったら、どうすっかなぁ」


口は笑ってるのに、目は笑っていない。

怖すぎる……。


「いいよもう、今日あれだけやったんだから……」


「あんなんじゃ足りねぇよ」


「十分だって!」


「もう沙羅に近づけさせねぇようにするから」


そう言って私を強く抱き寄せ、角度を変えて何度も確かめるようにキスをする。


「二度と俺から逃げんな」


「うん……」


腰が砕けそうになるのを、常盤くんが支えてくれていた。




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