私の想いが開花するとき。
「あ……」
するりと左手の薬指から指輪が抜かれた。カタンと小さな音を鳴らしてベット横のサイトチェストの上に置かれる。視線を横にずらし寂しそうに置かれた指輪を眺めていると視界をショットダウンするかのように頬を手のひらで包まれた。力強い重低音の声に誘われるように視線を宏太に戻すと視線がしっかりと絡み合う。
「もう、外してもいいだろう?」
宏太は本気だ。目を見れば分かる。ずっと見てきたのだから。里穂は覚悟を決めてコクリと頷いた。
「あっ……」
宏太の舌先が薬指を這う。執拗に指を舐められ吸い上げられる。そこにあった指輪の痕跡を消すかのように丁寧に、何度も。
指先を愛撫され、体中を愛撫され、恥ずかしくて目を閉じれば淫靡な音が鮮明に聞こえてしまい、目を開けると宏太の余裕のない表情が見えた。キュンと胸が締め付けられる。男の人に求めてもらえる喜びを里穂はこの日初めて味わった。