俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
ベッドに横たわりながら彼の所見を聞いた。
「虫垂炎穿孔性腹膜炎だ」
「虫垂炎……? 盲腸ですか……?」
「いわゆる盲腸炎が進行して破れ、腹腔内に漏れている重篤な状態だ」
早期に適切な治療を行わず悪化すると、全身に細菌が広がって敗血症や多臓器不全となり、命にかかわるそうだ。
「緊急手術で虫垂切除と腹腔内洗浄を行う」
隆成さんが口にし、私はあれよあれよという間にどこかへ運ばれていく。手術棟だとすぐにわかった。
ずらりと並んだステンレス鋼の扉は、すべて手術室だ。
その一室の手術台に乗せられた私はもう俎板の鯉だった。
とにかく一刻も早くこの激痛をなくしてほしい。
「すぐによくなる。俺が治してやるからな」
青のスクラブ姿の隆成さんに、真上から優しく声をかけられた。
「隆成さんが手術してくれるんですか……?」
以前、『なにがあってもおまえにメスは入れられない』と言っていたから、彼が執刀するとは思ってもみなかった。
「虫垂炎穿孔性腹膜炎だ」
「虫垂炎……? 盲腸ですか……?」
「いわゆる盲腸炎が進行して破れ、腹腔内に漏れている重篤な状態だ」
早期に適切な治療を行わず悪化すると、全身に細菌が広がって敗血症や多臓器不全となり、命にかかわるそうだ。
「緊急手術で虫垂切除と腹腔内洗浄を行う」
隆成さんが口にし、私はあれよあれよという間にどこかへ運ばれていく。手術棟だとすぐにわかった。
ずらりと並んだステンレス鋼の扉は、すべて手術室だ。
その一室の手術台に乗せられた私はもう俎板の鯉だった。
とにかく一刻も早くこの激痛をなくしてほしい。
「すぐによくなる。俺が治してやるからな」
青のスクラブ姿の隆成さんに、真上から優しく声をかけられた。
「隆成さんが手術してくれるんですか……?」
以前、『なにがあってもおまえにメスは入れられない』と言っていたから、彼が執刀するとは思ってもみなかった。