俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
そして、術後一カ月が経ったある夜。

「そろそろいいだろ」

「いえ、まだだめです」

「二週間も前に、主治医の俺が許可したはずだ」

「本人の私が不可だと言っています」

ベッドの上では攻防戦が繰り広げられていた。

「なんだ? まだ痛むのか?」

隆成さんは眉根を寄せた。

「そういうわけでは……きゃっ」

口ごもって目を逸らした途端、彼は私に馬乗りになる。

「見せてみろ」

「嫌です!」

パジャマを捲ろうとする彼を必死に阻止した。

「二週間前は普通に見せただろ」

「お医者さまとして診てもらうのはいいけど、夫としては嫌なんです」

「意味がわからない。どちらも同じ俺だろ」

「……手術の傷痕があるから、こういうときは恥ずかしいんです!」

そこまで言わせないでほしい。

乙女心はしっかりあるのだ。

「なんだ、そんなことか」

私が拒んでいる理由がわかった彼はふっと笑った。

「そんなこと? とてつもなく深刻ですが」

つい声を尖らせた。

< 119 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop