俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
店員さんにバッグを包んでもらっていると、無事に妹さんへのおみやげを購入したアシェルさんがやって来る。

「千里もなにか買ったのかい?」

「はい。隆成さんがプレゼントしてくれたんです」

「へえ。リュウセイ、素敵じゃないか」

「アシェルもな」

お互いに褒め合うふたりに、私は笑った。ふたりは本当に仲がいい。

「リュウセイ、チサト、今日は付き合ってくれてありがとう。とても楽しかったよ」

午後七時前、ひと通りおみやげを買い終えると、アシェルさんは私たちに丁寧にお礼を言った。

浅草と銀座を満喫できたようでほっとする。

「ああ、夜はどうする? なにか食べたいものはあるか?」

隆成さんが尋ねると、アシェルさんはにっこりと微笑む。

「ここからはふたりの時間だ」

「え?」

「僕はさっき買い物中に気になるバーを見つけたから、今夜はここで解散しよう。じゃあね。ラブリーな夜を」

アシェルさんはウインクをして、すぐにどこかへ消えていった。

思いがけず銀座で隆成さんとふたりきりになってしまう。

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