身代わり少女は主人を慕う
「そうだね。そう言う時もあるね。」

また、心の中でほっとした。

私、やるかやらないか、選べるんだ。

「その時は、あの人買いに君を……」

「そんな~~!」


泣きそうになった。

最初から私に、選択の余地なんて、ないんじゃないか!


「まさか、助けてもらったお礼、忘れてはいないよね。」

あの!

優しい笑顔が、鬼のように見える。

何なんだ!この人!!


「では、私は仕事に行ってくるよ。」

将吾様は立ち上がると、あの見た目爽やかな笑顔で、部屋を去って行った。

「行ってらっしゃいませ、坊ちゃま。」

そんな将吾様を、正座で見送る亮成さんは、どうなんだろうか。

「では、私もここで。」

ほらね、直ぐに一人にしようとする。

「あ、あの!」

「何でしょう。」

「一人で……考えろって言う事ですか?」
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