身代わり少女は主人を慕う
「す、すみません。」

これでも白粉塗って来たのに~。

やっぱりお嬢様のような白肌は、私には無理だよ。

「では、授業に戻りますか。」

「ええ。」

校長先生の後をついて、教室へと入った。


同じ教室の女子達の視線が、私に突き刺さる。

「今日から、久保利音羽さんが復帰されました。ですがまだ、復帰されたばかりですから、皆さん、あまり無理をしないように。」

はーいと返事をしてくる女子達。

私には、世界が違うくらい、この人達もお嬢様だ。


その後、授業を受けたけれど、何を言っているのか、分からなかった。

でも、授業自体は面白かった。

ついていけるように、亮成さんに教えて貰おう。


その時だった。

隣に集まっていた女子達の一人が、私の肩を叩いた。
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